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      ■  2008年(平成20年)4月30日(水)

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悲しむ酒

この世はなあ 憂き世と申す
憂き世なら つらくてのう
時には悲しく酒をのむ
つらくてのう 酒にがや

酒にがや にがければ飲む
悲しやな 悲しくあれば尚に飲む
忘れ果てんと飲む酒か 悲しやのう
おのれが性の拙さか

 

 本日2008年平成20年4月晦日

 樫の木を植える。

  いとをかし。

 良寛と飲む酒、うまい酒

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      ■  2008年(平成20年)4月29日(火)

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良 寛
 ほろ酔のあしもと軽し春の風
小林一茶
 春の風草にも酒を呑ますべし
与謝蕪村
酒を煮る家の女房ちょとほれた

 

 本日、昭和天皇誕生日、三国昭和倉庫館オープン。

 芦原まつり。

 

人の世にたのしみ多し然れども 酒なしにしてなにのたのしみ(牧水)

 

 我、玄関のタイル石の拭き掃除をする。

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      ■  2008年(平成20年)4月28日(月)

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 千里 鶯啼いて

  緑 紅に映ず

 

  山笑う季節とはよく言ったものだ。見渡す山はみな笑っている。

 

 

  あさきよめ
               室生犀星       

悔のない一日をおくることも
容易ならざる光栄である。
時間一杯に多くのものを読み、
何かを心に書きつらね、
少しもたるみなくけふを暮さうと、
身がまへてほゐるけれど、
鈍間(のろま)な生涯がのろのろと、
山また山の彼方に続いてゐる。


山のあなたに幸ひ住むと、
むかしの詩人はうたつたけれど、
山の向ふも山ばかりが聾(そび)え、
果には波打つ海があるだけだ。
なにごとも為しえなかつたごとく、
為しえなかつたために、
見極めがつくまで生きねばならない。
街のむかふも街だらけ、
果には山があるだけだ、
幸福なんぞあるかないかも判らないが、
生きて生き抜かなければならないことだけは確かだ。
悔のない生涯をとらへることは
その招来に於ては
容易ならざる光栄である。


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      ■  2008年(平成20年)4月27日(日)

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 花枝 動かんと欲して 春風寒し

 世事 浮雲 何ぞ問うに足らん

 

 筆進まず。

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      ■  2008年(平成20年)4月26日(土)

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  本当の人間の幸せはね、欲望を充足していく方向にあるんじゃない。

欲望を切り捨てていくところにあるんだ。 

 

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      ■  2008年(平成20年)4月25日(金)

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 「死は前よりしも来らず、かねてうしろにせまれり。」

 

 人間はアリのように集って、東西に急ぎ、南北に走って夜になると眠り、朝がくると働き出す。では、何のためにそうした生活をいとなんでいるのか。ただ長寿を願い、利を求めて求めてやむときがないからである。しかし老と死はまことに速くやってくる。そんな有様で人生に何の愉しみがあるだろうか。ところが迷っている人間は、それをすこしも気にかけない。というのは、名利に溺れて死という人生の終点が近いことを考えようとしないからである…。

 

 名利につかはれて、しづかなるいとまなく、一生をくるしむるこそおろかなれ。

 

  葬儀も無事終了。

  盛年重ねてきたらず、一日、晟再びなり難し。

  時に及んで当に勉励すべし、歳月は人を待たず。

 

  娘から就職内定の報、ほっと一息。

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      ■  2008年(平成20年)4月24日(木)

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 ● 月は東に日は西に

 

 近所のおばあちゃんが亡くなって、その日に通夜。

 痴呆症で長く施設に入っていた。もうすぐ90歳だった。うちの母親が椅子に座ってしょんぼりしていた。

 一昨日は、私より2級上のサッカー部の先輩が心筋梗塞で急逝した。

 大型トラックのタイヤがはずれて転がって対向車線の運転手が死亡する事故もあった。

 老少不定、あわれというもなかなか愚かである。

 

  蕪村は月を東に、太陽を西に、そして一面の菜の花畑を極楽の絵図としたようだ。

  

  「人生の価値」について、今ほど考えない時代はない。

  「消費者庁」来年度創設という記事が踊る。

  人間はいつから消費者になったのか?

  人類に与えられた時間は、ロスタイムだというのに。

 

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      ■  2008年(平成20年)4月22日(火)

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「私は何者であるのか、何のために私はここにいるのか、ということを知らないでは、とても生きて行くことはできない。自分はそれを知ることができないのだ。したがって、生きて行くことはできないのだ」

 トルストイは、生涯にわたってこのような悩みから解放されることはなかったようだ。

 

 「何のために生きるのか、そして、おれはそもそも何なのか?生とは何か?全体をあやつっているのはどんな力なのか?」

 この重大にして深刻な古典的悩みにひとたびとりつかれるや、世の中のほかのすべてのことはたちまち輝きを失い、色あせて見えるのである。この心の芯に冷気を吹きこむような悩みこそ、文学や思想の最大のテーマである。

 

 ところで、「未来のエネルギー」、人類に未来はあるのか?

 滅びに至る道は広し。

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      ■  2008年(平成20年)4月21日(月)

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 独来独去 無一随者(独り来たり、独り去り、一つの随う者なし)は、浄土三部教の一つ大無量寿経にある言葉。

 「この世に生まれたときは、たった一人だったではないか、世を去るときもまた、たった一人だ。つき従ってくれる人はだれもいない。縁あっての人間関係はなにものにも代えがたいが、人間関係だけが大切なのではない。出会いに執着しないことだ」

 

 「なんねしょと頑張ろう!」というガンバロウ三唱があった。

 

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      ■  2008年(平成20年)4月20日(日)

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  雄島祭 快晴

  

 惚れたとは女の破れかぶれなり。

 

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      ■  2008年(平成20年)4月19日(土)

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 この日

 この空

  この私

 

 誰にも束縛されない

 「無所属の時間で生きる」といったのは、他界した城山三郎。

 今日、只今を生きる。

 

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      ■  2008年(平成20年)4月17日(木)

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 花ノサカリニツメタイ雨デ

 タビノ美空ハ寒ウテナラヌ

 坊ヤ何処ゾニ飲ミ屋ハナイカ

 「アレガ地酒デ名高イ村ヨ」

 

日々人は空しく老い

年々春は更に帰る

        

 

さよならだけが

 人生ならば

   また来る春は何だろう

   はるかなはるかな地の果てに

咲いてる野の百合何だろう

 

 さよならだけが

 人生ならば

  めぐり合う日は何だろう

  やさしいやさしい夕焼けと

  ふたりの愛は何だろう

 

 さよならだけが

 人生ならば

   建てたわが家は何だろう

   さみしいさみしい平原に

   ともす灯りは何だろう

 

 さよならだけが

 人生ならば

 人生なんか いりません

 

幸福が遠すぎたら/寺山修司  

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      ■  2008年(平成20年)4月16日(水)

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 ●心静即身涼(こころしずかなればすなわちみすずし)

 

  「是れ禅房に熱の到ることなきあらず、但(た)だよく心静かなれば即ち身も涼し」は白居易(白楽天)の詩の一節。

  心が平穏であれば肉体もさわやかである。

  ここ何日か、日記を更新していたら不思議と心が静かになってきた。冷静にものを考えるというか客観性を持って俯瞰することが結果として一日の反省をしていることになって、日日是好日、全てが嬉しくて楽しくなる。

  日記を再開したら、「楽しみがまた増えました」という声も結構あって、でも、その割りに日記を書けというような督促も今までなくて、ま、そういう感じなのでしょうね。

  

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      ■  2008年(平成20年)4月15日(火)

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 ●季節を楽しむ効用は「前向きの心でいられる」。

 

 季節は滞留しない。先へ先へと変わる。それに連立とうとすれば、ひとりでに前向きになるという。

 季節のレッスンということだ。

  幸田露伴の娘である幸田文の文を読んでいると、トイレ掃除も庭掃除も洗濯も裁縫も何もしないで、小学校からスポーツ少年団、中学校からクラブ活動一筋で、それがすべての娘たちのような生活が何になるのか疑問を持ってしまう。

 愚民政策とは3S。スクリーン(テレビ)、セックス、スポーツ。考えない人をつくる。

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      ■  2008年(平成20年)4月14日(月)

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  ●今こそ必要な「流れに逆らって泳ぐ力と勇気」

 

 男らしく毅然たる態度をとって度量の大きさを見せるよりも、卑屈になってこびへつらうほうがずっと簡単であり、偏見に立ち向かうよりも屈するほうが容易であると考えている人が現実にいるものである。流れに逆らって泳ぐには、力と勇気が必要だ。そのどちらも持っていない魚は干あがるだけなのだ。

 俗受けをねらうこの種の奴隷根性は過去数年の間に急速に広がり、結果的に政治家の質をいちじるしく低下させてしまうことになった。つまり良心が柔軟性を持つようになってしまったのだ。今では議会用と講演会用に二つの良心を持っている始末だ。

 「狼と暮らせば遠吠えが上手になる」

 

 本棚から落ちてきた本は、サミュエル・スマイルズ「向上心」(竹内均)。日焼けして茶色に染まっているが、何箇所もページが折ってある。若いときに武者ぶるように読んだんだろう。

 本に飢えているのだろうか。魂が下がっていたのだろうか、金言が五臓六腑に染み渡る。

 

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      ■  2008年(平成20年)4月13日(日)

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 「保守志向、手に負えない現状維持心理、わが身大事と長生きを最大の価値に掲げて恥じることなき自閉的弛緩、それが大国意識と重なって、この国のなかで時間は停止したかのごとき微温的無風心理が全体を覆った。

 危機がみえなくなっていること、それが70年代の本当の危機であったのかもしれない。

そしてその、なにごとも起こらない状態は90年代から世紀末へひきつがれ、今後も果てしなくこのまま続いていきそうである。

 未来は明るい人工灯に隅々まで照らし出され、カタカタと機会音がかすかに響くなかで、

なにも生まず、なにもつくり出さず、無意味にのっペら棒に伸びていくだけである。

 三島由紀夫はそのことに気がついて、耐えられなかったのだと私は理解する。」

 本箱を整理すると気が遠くなるほど読んでいないと感じる。

 尺取虫は、伸びるために縮むというが、今年は思いっきり縮んで読もうと思う。

  パスカルは「パンセ」の中で「小さな事に対する人間の感じやすさと、大きな事に対する人間の無感覚さは、奇怪な顛倒(てんとう)のしるしである」と書いているが、つくづくそう思う。

 自然に帰れ!はルソーだったか。

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      ■  2008年(平成20年)4月12日(土)

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 人の生まるるや、憂(うれ)いと倶(とも)に生く

 

 金持ちは、身心をすりへらして金儲けに狂奔し、身分の高いものは、夜となく昼となく、是非善悪を考えて苦労する。いずれも、形のためにして却って形を苦しめ、形をうとんずることでしかない。

 人と生まれたら、一生苦労は付きもの。長寿を保ち得ても、耄碌(もうろく)して心は暗く、その心配ごとも長く、それでいて死ぬこともできない。こんな苦しいことが、またとあろうか。

 

 あの最強の男、チャールトン・へストンが、84歳でなくなったと聞いて、わが母親(86歳)が、ベンハーに勝ったようで、おかしかった。

 耄碌がはじまった母も心が暗く、苦しんでいるように思える。「世のため人のため」もよいが、一人の母親を寂しくさせないようにしたいと思う。

 

 一犬、虚を吠ゆれば、万犬、実を云う(一人がでたらめなことを言えば、多くの人が、それを真に受けて、あたかも本当であるかのように、他の人に伝える)ような事例が相次ぐと、さすがにうんざりする。地域のリーダー次第なのだが・・・。どんなに素晴らしい物が川に流れてきても、川に足を入れるのが冷たいからイヤだというのでは話にならない。

 しかし、そんなことに一喜一憂したり、頓着するのはやめた。身が持たない。心は軽く持つ。

 

少年老い易く、学、成り難し

一寸の光陰、軽んずべからず 

未だ醒めず、地塘春草の夢

 階前の梧葉、既に秋声

 

 池のほとりの春草に上で、うつらうつらしているちに、庭には早くも秋風が吹いているように人生は短いから、油断せず、なまけず、今年からは、しっかり勉強しよう!

 

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      ■  2008年(平成20年)4月11日(金)

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  本日は村祭で、副区長(次年度区長)といたしまして、何十年ぶりかで準備や後片付けや神輿の巡行に参加しました。

  4月11日は、10年前初めて県議会に当選した記念すべき日であり、祭です。

 久しぶりの日記の更新です。ちょうど、家の台所の改装工事の途中でヒカリケーブルの線が切れたりして、インターネットが使用不能になるなどドタバタしまして、私の部屋も、娘と母親に提供したので、居場所がなく、パソコンから離れておりました。

 環境が整わないとペンも進みません。ぼちぼち書きはじめたいと思います、気まぐれに。

 

 春爛漫。

 年々歳々花愛似たり 歳々年々人同じからず。