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      2012年(平成24年)8月26日(日)

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  クレー射撃(スキート団体戦) 福井県が北信越国体史上初優勝

 

 あかあかと日はつれなくも秋の風

 石山の石より白し秋の風

 

  お〜一ヶ月以上もご無沙汰致し候。

  本日は長女の26歳の誕生日でもあるが、北信越国体のクレー射撃大会でもあった。

  会場は、福井県クレー射撃場が未整備のため、加賀射撃場を会場としての開催となった。

  2年前の選挙期間中に福井県協会長に指名され、何も知らずにお引き受けし、今大会では大会長という役目になった。

  私が会長に就任要請されたのは鉛問題で閉鎖されていた射撃場の再整備・再開をやらせることだろと憶測していたので、その役目は果たしたので十分だろうと内心思っていて、何回か開会式の挨拶には出たのだが、ゆっくり競技を見ることもなかった。

 今大会は、開催県の協会長であり、大会長だから、初の北信越5県のスーツにネクタイをして最後まで観戦した(途中、中座しようと思ったが、車が出れなかった)。

 今回が33回目なのだが、プログラムの過去の成績を見ると「福井県」と書いてあるのは、「開催地」の場所だけで、まったく成績欄には見当たらず、じっくり見たら、過去に1回だけ3位というのがあった。(本国体には、北信越5県のうち3位までが行ける)

 いわば弱小チームである。鉄砲撃ちなので、明日から誰でも競技に参加できるものではなく、警察の許可、資格も必要で、日常、練習するといっても、銃を買わねばならず、タマも皿にも金がかかるし、北信越での大会など多くの会場に武者修行してくる必要があり、車で何時間もかけて行くような経費もかさむので、競技人口からみてもマイナーなスポーツとなる。

 マイナースポーツの弱小チームの協会長というのが私の立場なのだと自覚した。

 クレー射撃は、トラップ競技とスキート競技があり(選手は、別々)、本日の試合だけで、国体出場を決めるのはスキート競技であった。

 今年は、若手も育っており、協会もまとまりが出てきたので、3位内は狙えそうだと理事長からは聞いていたが疑心暗鬼だった。

 で、応援しようと思うのだが、大声を出すわけにもいかず、相手チームとのかけひきも要らず、ただ、邪念を払い、弾を皿に命中させることに集中させるだけなので、どうしようもない。黙って祈るしかない。

 それでも、3選手の4ラウンド合計点で、勝敗を決するのだが、3ラウンドが終わると、さすがに相手チームとの差はどのくらいで、現在何位なのかということになる。

 国体に行けるのか、3位内に入れるのか、騒々しくなってくる。集計も正しいのか、よくわからないが、僅差であるとなると、最終ラウンドは選手も緊張して手が動かなくなるという。

 協会長としては、気合を入れるのが良いのか、リラックスさせるのが良いのか、難しいところだ。

 はじめてお会いする選手から、「会長が最後までおられるので、何とかしたいと思うのだが・・」と不安げにいうので、「大丈夫です。私が応援に来て負けたことはありません。娘たちのテニスでも、三国中史上初の県大会優勝とか、高校でも42年ぶりのインターハイ出場とかやりましたし、天気予報が雨だといっても晴れるような男ですから」などと気休めをいって、人知れず、ひそかに天に向かて手を合わせて祈っていた。

 

 しかし、その時である。通り雨とも言うべき、豪雨が降り出し、一時競技が中断するようなことになった。その雨が凶と出るのか吉と出るのか。

 最終ラウンドは、雨の中で継続されたのだが、結果は同点首位。その場合、最終ラウンド合計が高い方が勝ちとなる。

 どうやら、福井県が最終ラウンドで一番だったようで、逆転団体優勝となった。

 期待も関心も薄かったトラップ競技でも、団体優勝となった。

 個人戦では、トラップ競技で1人が3位に入っただけということからすると、平均にみんなが揃っていたということだから、最も良い結果と言える。

 北信越大会で、過去に2位以内に入ったことがないというのに、トラップもスキートもダブルで団体優勝してしまった。

 北信越大会で福井県が優勝するのは、全種目から見てもそんなに多くはないと思える。

 マイナースポーツだから、大きく新聞に取り上げられることもないだろうが、「快挙」といえる。

 

  福井県クレー射撃場が整備される時に、史上初の北信越大会優勝を果たし、堂々と国体出場を決めたことは、すごく嬉しいし、対外的にも最高に良かった。

  試合後、「協会長が最後までいてくれたから頑張れた」とか他県のチームからも「うちらには、最後まで応援してくれる会長がいない」などといわれのだが、本当は途中、帰りたかったのだが、車が出れなかっただけだとは言えなかった。

 これからも、試合に残ることになるのだろうか、「会長さんも銃を持って、福井国体の時には試射式をしてもらわないと」、またも仕事が増えそうなイヤな予感がする。

 

 それにしても、神がかりともいうべき雨だった。

 天に感謝せずには、いられない。